思考プロセス | ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR) ジェイ・フェニックス・リサーチでは、IR活動を通じてステークホルダーの心をつかむ企業価値の創造サポートを行っています。ROIC,WACC EVAなどもアドバイスします。 Sun, 23 Mar 2025 20:25:59 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.8 情報価値の再分配モデル /information_value_redistribution_ja/ /information_value_redistribution_ja/#respond Sun, 23 Mar 2025 20:02:49 +0000 /j-phoenix.com/?p=14901 ハラリのNEXUS概念に基づく 情報価値の再分配モデル 人口比とアクセス数による ストックオプション再分配・課税理論への視座 著者:宮下 修 所属:ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 代表取締役 日付:2025年3月 […]

The post 情報価値の再分配モデル first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
ハラリのNEXUS概念に基づく
情報価値の再分配モデル

人口比とアクセス数による
ストックオプション再分配・課税理論への視座

著者:宮下 修
所属:ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 代表取締役

日付:2025年3月24日
ハラリのNEXUS概念に基づく
情報価値の再分配モデル

著者紹介:早稲田大学政治経済学部卒業(1989) 、ロンドン大学シテイー校ベイズ・ビジネス・スクールMBA ( 1993) 、ドイツ・コンスタンツ大学経済統計学部修士( 1994) 。 MIT Sloan Executive Educationにて2019年2月~2019年4月 MIT Sloan & MIT CSAIL Artificial Intelligence: Implications for Business Strategyプログラムを修了。1989年野村総合研究所入社後、スターンスチュワートで日本人初のEVAコンサルタント、メリルレンチ証券の投資銀行部門、AIGを経て、2005年ジェイフェニックスリサーチに参画し2009年より代表取締役、 2013-2016年UTグループ株式会社上席執行役員兼務、2019-2023年株式会社スカラ最高戦略責任者兼務。「優先株」野村総合研究所『財界観測』(共著)1991年4月号、「変貌するドイツのユニバーサルバンク」野村総合研究所『財界観測』1992年7月号、「市場型ガバナンス実践への視座」野村総合研究所『財界観測』 (共著)1998年7月号、「米国大企業の管理」野村総合研究所『財界観測』(共著) 1999年1月号など。米国CFA協会認定証券アナリスト、日本ディープラーニング協会E資格2021#1合格者

要旨

現代社会において、情報は経済的価値の中核を成す資源となった。情報の生成と流通は人間の活動量に比例し、その価値分配の公正性は国際社会の重要課題である。本論文では、情報価値の課税方法として、各国の人口比とアクセス数に基づく無償ストックオプション分配の理論的枠組みを検討する。これは、情報資本主義における富の偏在を是正し、よりグローバルで公平な価値分配システムの構築を目指すものである。吉田民人の情報価値論とユヴァル・ノア・ハラリのNEXUS概念に基づき、哲学的・理論的・数学的・認知心理学的・論理学的・倫理的・歴史学的・政治学的視点から多角的に分析し、実装に向けた規制的枠組みを提示する。さらに、エージェントベースモデルによる自己組織化理論、感情要素の分析、企業価値評価(MVA/EVA)を活用した課税方法、ESG要素による課税調整メカニズム、そして人間とコンピュータ間のインターフェース設計についても検討する。

キーワード:情報価値、ストックオプション、分配的正義、デジタル経済、グローバルガバナンス、自己組織化、マーケット・バリュー・アディッド、ESG

1. 序論

デジタル革命とグローバル化の進展により、情報は21世紀の最も重要な経済資源となった。カステル(2010)が「ネットワーク社会」で指摘したように、情報の流れが社会構造を再編成する時代において、その価値の公正な分配は喫緊の課題である1。情報資本主義の発展は、スティグリッツ(2019)が論じるように、富の集中と格差拡大をもたらすリスクを内包している2

本研究は、情報価値の課税と分配のための新たな理論的枠組みを提案する。具体的には、各国の人口比とアクセス数に応じて、グローバル情報企業の無償ストックオプションを分配するモデルを構築する。この枠組みは、吉田民人(1990)の情報価値論3とハラリ(2018)のNEXUS概念4を理論的基盤とし、多角的な学際的アプローチにより検証する。また、自己組織化理論に基づくエージェントモデル、企業価値評価(MVA/EVA)による課税手法、ESGパフォーマンスと課税負担の関連付け、そして人間とコンピュータ間のインターフェース設計についても考察する。

2. 哲学的考察

2.1 情報価値の本質

情報の哲学的本質について、ドレツキ(1981)は「情報とは意味を持った物理的状態」と定義し5、フロリディ(2011)はその存在論的意義を「インフォスフィア」概念で説明した6。西洋哲学では、プラトンの「イデア論」から始まり、現代ではルーマン(1995)の「社会システム理論」に至るまで、情報は社会的現実を構成する根本要素として位置づけられてきた7

東洋思想においては、情報(知)は共有されるべき公共財として捉えられる傾向がある。中村雄二郎(1992)が「臨床の知」で指摘したように、日本の知的伝統では知識は実践と不可分の関係にある8

2.2 共有資源としての情報

オストロム(1990)の共有資源理論を情報領域に拡張すると9、情報は「非排除性」と「非競合性」を持つ公共財の性質を示す一方、デジタル空間では「囲い込み」が容易であるという特徴を持つ。この観点から、グローバルコモンズとしての情報空間の管理が重要な課題となる。

3. 理論的枠組み

3.1 吉田民人の情報価値論

吉田民人(1990)は情報を「物質・エネルギーの時間的・空間的パターン」と定義し、その社会的価値を「シンボル記号」「プログラム記号」「イミータ記号」の三層構造で説明した3。吉田(2000)によれば、情報資源は以下の特性を持つ10

  1. 非消費性:使用しても減少しない
  2. 共有可能性:同時に多くの人が利用できる
  3. 創発性:組み合わせにより新たな価値を生む

吉田(2006)は「情報・資源パラダイム」において、情報資源の分配には従来の希少資源とは異なるアプローチが必要だと主張した11

3.2 ストックオプション分配の理論モデル

提案モデルでは、グローバル情報企業の価値を各国に以下の公式で分配する:

国家別ストックオプション割当値 = α(人口比係数) + β(アクセス数係数)

ここで、α+β=1とし、社会的公正性と経済的効率性のバランスによってこの比率は調整される。このモデルは、ピケティ(2014)が指摘した資本収益率の労働収益率に対する優位性を是正する試みと解釈できる12

3.3 デジタルコミュニケーションとインターフェース設計

人間とコンピュータとのコミュニケーションについて、本質的な課題がある。人間は記号を通じて情報を交換するが、コンピュータは0と1の二進法で処理を行う。この変換プロセスにおいて、ノーマン(2013)が「デザインの心理学」で指摘するように46、使いやすく直感的なインターフェースの設計が極めて重要となる。

ザッカーマン(2015)の研究によれば、効果的なヒューマン・コンピュータ・インターフェースは以下の特性を持つ47

  1. 可視性:情報と操作方法が明示的に提示されている
  2. フィードバック:行動の結果が即時に知らされる
  3. 一貫性:類似の機能は類似の操作で実行できる
  4. 制約:不適切な操作は物理的・論理的に制限される

情報価値の再分配システムにおいても、これらの原則に基づくインターフェース設計が、システムの社会的受容性と実装可能性を高める重要な要素となる。

4. 数学的分析

4.1 分配アルゴリズム

国家iへのストックオプション配分比率S_iは次のように表される:

S_i = α(P_i/P_total) + β(A_i/A_total)

ここで:

  • P_i:国家iの人口
  • P_total:世界総人口
  • A_i:国家iからのアクセス数
  • A_total:全世界のアクセス数総計

シェリング(1978)のミクロモティブとマクロ行動の理論に基づけば13、このアルゴリズムはグローバルレベルでの均衡状態に収束する可能性がある。

4.2 最適化問題

アトキンソン(1970)の不平等指標14を用いて、最適なα、βの値は以下の最適化問題として定式化できる:

目的関数:Minimize I = 1 – [Σ(S_i^(1-ε) / n)]^(1/(1-ε))
制約条件:α + β = 1, 0 ≤ α,β ≤ 1

ここでεは不平等回避パラメータであり、社会的価値判断を反映する。

4.3 エージェントベースモデルによる自己組織化分析

エージェントベースモデルを用いて、情報価値分配システムの動態と自己組織化特性を分析することができる。アクセルロッド(1997)の協力の進化理論48とエプスタイン・アクスタル(1996)の複雑適応系モデル49に基づき、以下の要素を含むモデルを構築する:

  1. エージェント: 個人・組織・国家を表す自律的主体
  2. 行動規則: 情報の生成・消費・共有に関する戦略
  3. 相互作用: エージェント間の情報交換と価値移転
  4. 進化規則: 成功した戦略の模倣と学習メカニズム

このモデルを用いたシミュレーションでは、以下の動態方程式が適用される:

dX_i/dt = f(X_i, X_j, S_i, S_j)

ここで:

  • X_i:エージェントiの状態変数(情報資産、活動度など)
  • f():状態更新関数
  • S_i, S_j:エージェントi, jのストックオプション割当値

ホランド(1995)の複雑適応系理論50によれば、このようなシステムには以下の重要な性質がある:

  1. 多様性: 異なる戦略と振る舞いのエージェントの共存
  2. 集合化: エージェントの局所的相互作用から生じる大域的パターン
  3. 非線形性: 入力と出力の間の比例関係の不在
  4. フローの存在: エージェント間の情報と資源の流れ

これらの性質により、情報価値分配システムは初期条件への敏感な依存性を示しつつも、適応的で頑健な特性を持つ可能性が高い。

4.4 企業価値評価(MVA/EVA)と課税手法

情報企業の価値評価と課税のために、マーケット・バリュー・アディッド(MVA)と経済的付加価値(EVA)の概念を応用することができる。スターン・スチュワート社によって開発されたこの枠組みでは51

MVA = 企業の市場価値 – 投下資本

そして、MVAはEVAの現在価値の総和として表現できる:

MVA = Σ(EVA_t / (1+WACC)^t)

ここで:

  • EVA_t:t期の経済的付加価値(= NOPAT – WACC×投下資本)
  • NOPAT:税引後営業利益
  • WACC:加重平均資本コスト

この枠組みを利用して、情報企業に対する課税方式は以下のように定式化できる:

年間情報価値税額 = τ × (EVA_t + ΔPV(永久価値改善))

ここで:

  • τ:税率
  • ΔPV(永久価値改善):永久価値の改善額の現在価値

このアプローチにより、企業の長期的な価値創造に基づいた課税が可能となり、短期的な会計利益操作のインセンティブを減少させることができる。

4.5 感情要素を考慮したシステム安定性分析

エージェント間の感情的要素を考慮したシステム安定性分析では、ロッシュ(1999)の感情評価理論52とダマシオ(1994)の感情と意思決定に関する研究53に基づき、以下の要素を組み込む:

  1. 知覚された公正性 (P): ストックオプション分配の公平さに対する主観的評価
  2. 相対的剥奪感 (D): 他のエージェントとの比較から生じる不満
  3. 感情的反応 (E): 公正性認知と相対的剥奪感から生じる感情状態
  4. 協力行動 (C): 情報共有意欲などのシステム貢献行動

これらの要素間の関係は以下の連立方程式で表される:

P_i = g(S_i, S_j, X_i, X_j)
D_i = h(P_i, S_i, S_j)
E_i = k(P_i, D_i)
C_i = m(E_i, P_i)

システムが安定して発展していくための条件は:

  1. 平均知覚公正性が閾値以上: Avg(P_i) ≥ P_threshold
  2. 相対的剥奪感が許容範囲内: Max(D_i) ≤ D_tolerance
  3. 協力行動水準が持続可能: Min(C_i) ≥ C_sustainable

カーネマン・トヴェルスキー(1979)16のプロスペクト理論を応用すると、エージェントの公正性評価は参照点依存的であり、損失回避性を示す。そのため、初期分配比率の設定と段階的な調整が、システムの安定的な発展にとって極めて重要となる。

5. 認知心理学的視点

5.1 情報価値の認知

情報価値の認知は文化的・社会的背景に依存する。サイモン(1971)の「注意の経済学」によれば、情報過多の時代では注意が希少資源となり15、その配分パターンが価値評価に影響を与える。

5.2 プロスペクト理論と情報価値

カーネマンとトヴェルスキー(1979)の「プロスペクト理論」に基づけば16、情報の価値認知には以下の特徴がある:

  1. 参照点依存性:既存の知識状態が基準となる
  2. 損失回避性:不確実性の減少に高い価値を置く
  3. 非線形性:追加情報の価値は逓減する

ギゲレンツァー(2008)の研究によれば、人間の認知的限界を考慮した「単純ヒューリスティック」が情報評価において重要な役割を果たす17

6. 論理学的分析

6.1 分配システムの論理構造

提案される分配システムは以下の論理的構造を持つ:

  1. 前提1:情報は人間活動から生成される(人間活動の量に比例)
  2. 前提2:人口は潜在的情報生成能力を表す
  3. 前提3:アクセス数は実際の情報消費・生産活動を表す
  4. 結論:情報価値の公正な分配は人口とアクセス数の関数である

クリプキ(1980)の可能世界意味論の観点からは18、この分配モデルの正当性は様々な可能世界における情報価値分配の相対的評価に基づく。

6.2 分配的正義の論理

ロールズ(1971)の正義論に基づけば19、提案モデルの論理的正当化は「無知のヴェール」の下での合理的選択として説明できる。センとヌスバウム(1993)のケイパビリティ・アプローチも、情報アクセスを基本的ケイパビリティと見なす根拠を提供する20

7. 倫理的考察

7.1 分配的正義

ロールズ(1971)の「正義論」の観点からは、提案モデルは「格差原理」に合致する19。すなわち、最も不利な立場にある者の状態を改善するような不平等は正当化される。人口比による基礎配分はミニマックス原理を体現し、アクセス数による追加配分は能力主義的要素を導入する。

7.2 グローバル正義

ポッゲ(2002)21やシンガー(2004)22のコスモポリタニズムの立場から、国境を越えた資源分配の必要性が支持される。ヌスバウム(2006)のグローバル正義論も、情報アクセスを基本的ケイパビリティとして位置づける理論的基盤を提供する23

7.3 デジタルデバイドの倫理

バン・デン・ホーヴェン(2010)が指摘するように、デジタル技術の発展は新たな倫理的課題を生み出している24。デジタルデバイドが存在する状況では、アクセス数のみに基づく分配は既存の不平等を強化するリスクがある。ワーウィック(2016)が論じるように、情報技術へのアクセスは現代社会における基本的権利として捉えるべきである25

8. 歴史学的・歴史的考察

8.1 情報価値の歴史的変遷

アイゼンシュタイン(1980)が「印刷革命」で論じたように26、情報技術の変革は社会構造に根本的変化をもたらしてきた。歴史的に見れば、情報の価値は社会構造と技術発展に応じて変化してきた:

  1. 古代:口承と文字の発明により情報は権力の源泉に(ゴーディ, 1977)27
  2. 中世:写本と大学の誕生で知識は制度化(ル・ゴフ, 1988)28
  3. 近代:印刷技術による知識の民主化(アイゼンシュタイン, 1980)26
  4. 現代:デジタル革命による情報爆発と価値の分散化(カステル, 2010)1

8.2 国際関係史における資源分配

ウォーラーステイン(2004)の世界システム論によれば29、資源分配の不平等は中核・周辺構造を生み出してきた。ソジャ(1989)の空間的正義論も、情報空間における地理的不平等に対する洞察を提供する30

9. 政治学的分析

9.1 情報ガバナンス

ドノヒュー(2006)が指摘するように31、情報ガバナンスは国家と市場のパワーバランスを再構築する。デンマーク(2006)はインターネットガバナンスの民主的構造について論じ32、マッコーンビル(2010)はグローバルな情報通信分野における多元的レジーム形成を分析した33

9.2 国際レジーム理論

クラスナー(1983)の国際レジーム理論34を応用すると、情報価値分配の国際制度は以下の要素を含む必要がある:

  1. 原則:情報は人類共通の遺産である
  2. 規範:情報価値は公正に分配されるべき
  3. ルール:人口比とアクセス数による配分公式
  4. 意思決定手続き:透明性と参加性を確保した国際機関

ケオヘイン(1984)の相互依存理論35とスローター(2004)のネットワーク理論36は、このような国際レジームの形成と機能についての洞察を提供する。

10. 規制的視点

10.1 国際法的枠組み

サッセン(2006)が論じるように37、デジタル時代のグローバルガバナンスには新たな法的枠組みが必要である。提案モデルの実装には、以下の国際法的枠組みが必要となる:

  1. 情報価値課税条約:多国籍情報企業への統一的課税基準
  2. ストックオプション分配協定:配分方法と権利行使の条件
  3. デジタルアクセス権宣言:情報へのアクセスを基本的権利として確立

ボイル(2008)の「パブリックドメインのエンクロージャー」概念38やレッシグ(2004)の「自由な文化」論39は、情報価値の公共性を保護する法的根拠を提供する。

10.2 実施メカニズム

実施に向けたガバナンス構造として、ラギー(2008)の「多元的ステークホルダーモデル」40に基づき、以下の機関が想定される:

  1. 国際情報価値委員会:分配比率の決定と監視
  2. デジタルアクセス基金:インフラ整備支援
  3. 情報企業監査機構:アクセス数の検証と認証

これらの機関は、プライス(2002)が提唱する「分散型規制」のアプローチ41に従い、多様なステークホルダーの参加により民主的正統性を確保する必要がある。

10.3 ESGパフォーマンスと課税調整

グローバル情報企業のESG(環境・社会・ガバナンス)パフォーマンスと課税負担を連動させる枠組みとして、以下の調整メカニズムを提案する:

情報価値税調整係数 = γ × ESG_score

ここで:

  • γ:調整パラメータ(0<γ≤1)
  • ESG_score:標準化されたESGパフォーマンススコア

この枠組みにより、企業が社会的・環境的責任を積極的に果たし、外部経済問題に対処するインセンティブが生まれる。エッカート・マロット(2012)の研究によれば54、このような課税調整は企業の持続可能性向上と社会的厚生の増大に貢献する。

実際の調整式は以下の通り:

調整後情報価値税額 = 基本情報価値税額 × (1 – γ × ESG_score)

この方式によれば、ESGパフォーマンスの高い企業ほど税負担が軽減され、企業が国家の代わりに社会的責任を担うことで、課税の代替としての社会的価値創造が促進される。

11. ハラリのNEXUS概念に基づく考察

ハラリ(2018)は「21 Lessons for the 21st Century」において、人類が情報ネットワークに統合される「NEXUS」の出現を予見している4。ハラリ(2016)の「ホモ・デウス」では、データ主義(dataism)の台頭と人間のアルゴリズム化について警告している42

ハラリによれば、21世紀の権力は「データの所有」から生じる。提案モデルは、この情報資本へのアクセスをグローバルに再分配することで、ハラリ(2018)が懸念する「データ権威主義」への対抗策となりうる4。ハラリ(2016)が指摘する「無用階級」の出現42を防ぐための経済的安全網として、情報価値の再分配は重要な役割を果たす可能性がある。

ゼンガー(2016)は「ラディカル・マーケット」において、データへのアクセスに対する支払いという類似の概念を提案している43。ポズナー(2020)も、データ労働への報酬としてのデータ配当の可能性を指摘している44

12. ファントムストックを用いた課税方法

情報価値に対する課税方法として、ファントムストック(仮想株式)を活用する新たなアプローチも考えられる。ファントムストックは実際の株式ではなく、株価連動型の報酬単位であり、次のような特性を持つ:

  1. 実質的価値:実際の株価と連動する価値評価
  2. 非希釈化:既存株主の持分を希釈しない
  3. 柔軟性:権利確定条件を柔軟に設定可能
  4. 国際適用:各国の証券法との互換性が高い

ファントムストックを用いた情報価値税は以下のように構成される:

  1. 課税対象企業は国際情報価値基金にファントムストックを発行
  2. 各国は人口比とアクセス数に応じてファントムストックを割り当てられる
  3. 企業価値の増加に応じて、ファントムストックの価値も増加
  4. 配当相当額と権利行使時の価値増加分が各国へ分配される

このシステムにより、ブランデンブルガー・ナレボフ(1996)が「コーペティション」で指摘したような55、協調と競争を組み合わせた価値創造と分配のメカニズムが実現する。

13. 結論

本論文で提案した情報価値の課税・分配モデルは、吉田民人(1990)の情報理論3とハラリ(2018)のNEXUS概念4を統合する形で、デジタル時代の新たな社会契約の基礎となる可能性がある。人口比とアクセス数に基づく無償ストックオプションの分配は、情報資本主義の矛盾を克服し、グローバルな公正性を実現するための理論的枠組みを提供する。

さらに、エージェントベースモデルによる自己組織化理論の分析を通じて、このシステムの動態的な安定性と進化可能性が示された。感情要素を考慮した分析では、知覚された公正性が協力行動を促進し、システムの持続可能性を高めることが示唆された。また、企業価値評価(MVA/EVA)とファントムストックを活用した課税手法は、企業の長期的な価値創造に基づいた公正な課税を可能にする。さらに、ESGパフォーマンスと課税負担を連動させることで、企業の社会的責任の強化と課税負担の最適化が両立する。

バラン(2015)が指摘するように、情報資本主義の発展は新たな社会契約を必要としている45。この理論の実装には多くの技術的・政治的課題が残されているが、情報価値の公正な分配は、持続可能なデジタル社会の構築に不可欠な要素である。今後の研究では、実証的データに基づく最適配分比率の算出や、国際的合意形成のための制度設計が重要な課題となるだろう。

最後に、人間とコンピュータのインターフェース設計の改善は、このような複雑なシステムの実装と社会的受容において極めて重要である。コンピュータは0と1のデジタルコミュニケーションを行うが、人間は記号を通じた理解を必要とする。この隔たりを埋めるインターフェースの開発は、情報価値再分配システムの透明性と使いやすさを高め、その民主的正統性を強化するだろう。

参考文献

1 Castells, M. (2010). The Rise of the Network Society (2nd ed.). Wiley-Blackwell. https://doi.org/10.1002/9781444319514

2 Stiglitz, J. E. (2019). People, Power, and Profits: Progressive Capitalism for an Age of Discontent. W. W. Norton & Company. https://wwnorton.com/books/9780393358339

3 吉田民人 (1990). 情報と自己組織性の理論. 東京大学出版会. http://www.utp.or.jp/book/b300857.html

4 Harari, Y. N. (2018). 21 Lessons for the 21st Century. Spiegel & Grau. https://www.ynharari.com/book/21-lessons-book/

5 Dretske, F. I. (1981). Knowledge and the Flow of Information. MIT Press. https://mitpress.mit.edu/books/knowledge-and-flow-information

6 Floridi, L. (2011). The Philosophy of Information. Oxford University Press. https://doi.org/10.1093/acprof:oso/9780199232383.001.0001

7 Luhmann, N. (1995). Social Systems. Stanford University Press. https://www.sup.org/books/title/?id=2190

8 中村雄二郎 (1992). 臨床の知とは何か. 岩波書店. https://www.iwanami.co.jp/book/b257891.html

9 Ostrom, E. (1990). Governing the Commons: The Evolution of Institutions for Collective Action. Cambridge University Press. https://doi.org/10.1017/CBO9780511807763

10 吉田民人 (2000). 「情報・資源パラダイムの歴史的メッセージ」, 社会情報学研究, 4(1), 3-22. https://doi.org/10.20589/jsisj.4.1_3

11 吉田民人 (2006). 自己組織性の情報科学: エヴォルーショニストのウィーナー的自然観. 新曜社. https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455566.html

12 Piketty, T. (2014). Capital in the Twenty-First Century. Harvard University Press. https://doi.org/10.4159/9780674369542

13 Schelling, T. C. (1978). Micromotives and Macrobehavior. W. W. Norton & Company. https://wwnorton.com/books/9780393329469

14 Atkinson, A. B. (1970). On the measurement of inequality. Journal of Economic Theory, 2(3), 244-263. https://doi.org/10.1016/0022-0531(70)90039-6

15 Simon, H. A. (1971). Designing Organizations for an Information-Rich World. In M. Greenberger (Ed.), Computers, Communications, and the Public Interest (pp. 37-72). Johns Hopkins Press.

16 Kahneman, D., & Tversky, A. (1979). Prospect Theory: An Analysis of Decision under Risk. Econometrica, 47(2), 263-291. https://doi.org/10.2307/1914185

17 Gigerenzer, G. (2008). Rationality for Mortals: How People Cope with Uncertainty. Oxford University Press. https://global.oup.com/academic/product/rationality-for-mortals-9780195328981

18 Kripke, S. A. (1980). Naming and Necessity. Harvard University Press. https://www.hup.harvard.edu/catalog.php?isbn=9780674598461

19 Rawls, J. (1971). A Theory of Justice. Harvard University Press. https://www.hup.harvard.edu/catalog.php?isbn=9780674000780

20 Sen, A., & Nussbaum, M. (Eds.). (1993). The Quality of Life. Oxford University Press. https://doi.org/10.1093/0198287976.001.0001

21 Pogge, T. W. (2002). World Poverty and Human Rights. Polity Press. https://politybooks.com/bookdetail/?isbn=9780745641447

22 Singer, P. (2004). One World: The Ethics of Globalization (2nd ed.). Yale University Press. https://yalebooks.yale.edu/book/9780300103052/one-world/

23 Nussbaum, M. C. (2006). Frontiers of Justice: Disability, Nationality, Species Membership. Harvard University Press. https://www.hup.harvard.edu/catalog.php?isbn=9780674024106

24 van den Hoven, J. (2010). The use of normative theories in computer ethics. In L. Floridi (Ed.), The Cambridge Handbook of Information and Computer Ethics (pp. 59-76). Cambridge University Press. https://doi.org/10.1017/CBO9780511845239.005

25 Warwick, K. (2016). Homo Technologicus: The Emergence of the Technological Species. University of Reading Press. https://www.kevinwarwick.com/homo-technologicus/

26 Eisenstein, E. L. (1980). The Printing Press as an Agent of Change. Cambridge University Press. https://doi.org/10.1017/CBO9781107049963

27 Goody, J. (1977). The Domestication of the Savage Mind. Cambridge University Press. https://doi.org/10.1017/CBO9780511803734

28 Le Goff, J. (1988). Medieval Civilization 400-1500. Basil Blackwell. https://www.wiley.com/en-us/Medieval+Civilization+400+1500-p-9780631175667

29 Wallerstein, I. (2004). World-Systems Analysis: An Introduction. Duke University Press. https://www.dukeupress.edu/world-systems-analysis

30 Soja, E. W. (1989). Postmodern Geographies: The Reassertion of Space in Critical Social Theory. Verso. https://www.versobooks.com/books/2091-postmodern-geographies

31 Donohue, J. D. (2006). Governance in a Globalizing World. Brookings Institution Press. https://www.brookings.edu/book/governance-in-a-globalizing-world/

32 DeNardis, L. (2006). The Internet Governance Forum (IGF) and its Legacy. Information Technologies & International Development, 3(1), 65-87. https://itidjournal.org/index.php/itid/article/view/224

33 McConville, M. (2010). Understanding and Assessing the New International Telecommunication Regulations. International Journal of Communication Law and Policy, 14, 1-20. https://ijclp.net/ojs/index.php/ijclp/article/view/28

34 Krasner, S. D. (Ed.). (1983). International Regimes. Cornell University Press. https://www.cornellpress.cornell.edu/book/9780801492501/international-regimes/

35 Keohane, R. O. (1984). After Hegemony: Cooperation and Discord in the World Political Economy. Princeton University Press. https://press.princeton.edu/books/paperback/9780691022284/after-hegemony

36 Slaughter, A.-M. (2004). A New World Order. Princeton University Press. https://press.princeton.edu/books/paperback/9780691123974/a-new-world-order

37 Sassen, S. (2006). Territory, Authority, Rights: From Medieval to Global Assemblages. Princeton University Press. https://press.princeton.edu/books/paperback/9780691136455/territory-authority-rights

38 Boyle, J. (2008). The Public Domain: Enclosing the Commons of the Mind. Yale University Press. https://yalebooks.yale.edu/book/9780300137408/public-domain/

39 Lessig, L. (2004). Free Culture: How Big Media Uses Technology and the Law to Lock Down Culture and Control Creativity. Penguin Press. http://www.free-culture.cc/

40 Ruggie, J. G. (2008). Taking Embedded Liberalism Global: The Corporate Connection. In J. G. Ruggie (Ed.), Embedding Global Markets: An Enduring Challenge (pp. 231-254). Routledge. https://doi.org/10.4324/9781315254456

41 Price, M. E. (2002). Media and Sovereignty: The Global Information Revolution and Its Challenge to State Power. MIT Press. https://mitpress.mit.edu/books/media-and-sovereignty

42 Harari, Y. N. (2016). Homo Deus: A Brief History of Tomorrow. Harper. https://www.ynharari.com/book/homo-deus/

43 Zenger, E. G. (2016). Radical Markets: Uprooting Capitalism and Democracy for a Just Society. Princeton University Press. https://press.princeton.edu/books/hardcover/9780691177502/radical-markets

44 Posner, E. A., & Weyl, E. G. (2020). Radical Markets: Data as Labor. University of Chicago Law Review, 87(3), 643-689. https://chicagounbound.uchicago.edu/uclrev/vol87/iss3/2/

45 Baran, P. A. (2015). The Political Economy of Growth (Anniversary ed.). Monthly Review Press. https://monthlyreview.org/product/political_economy_of_growth/

46 Norman, D. A. (2013). The Design of Everyday Things: Revised and Expanded Edition. Basic Books. https://www.basicbooks.com/titles/don-norman/the-design-of-everyday-things/9780465050659/

47 Zuckerman, E. (2015). Digital Cosmopolitans: Why We Think the Internet Connects Us, Why It Doesn’t, and How to Rewire It. W. W. Norton & Company. https://wwnorton.com/books/9780393350371

48 Axelrod, R. (1997). The Complexity of Cooperation: Agent-Based Models of Competition and Collaboration. Princeton University Press. https://press.princeton.edu/books/paperback/9780691015675/the-complexity-of-cooperation

49 Epstein, J. M., & Axtell, R. (1996). Growing Artificial Societies: Social Science from the Bottom Up. MIT Press. https://mitpress.mit.edu/books/growing-artificial-societies

50 Holland, J. H. (1995). Hidden Order: How Adaptation Builds Complexity. Addison-Wesley. https://www.taylorfrancis.com/books/mono/10.1201/9780429494093/hidden-order-john-holland

51 Stewart, G. B. (1991). The Quest for Value: A Guide for Senior Managers. HarperCollins. https://www.harpercollins.com/products/the-quest-for-value-g-bennett-stewart

52 Roseman, I. J. (1999). Appraisal Determinants of Emotions: A Structural Theory. Cognition and Emotion, 13(3), 1-38. https://doi.org/10.1080/026999399379231

53 Damasio, A. R. (1994). Descartes’ Error: Emotion, Reason, and the Human Brain. G. P. Putnam’s Sons. https://www.penguinrandomhouse.com/books/297609/descartes-error-by-antonio-damasio/

54 Eccles, R. G., & Serafeim, G. (2013). The Performance Frontier: Innovating for a Sustainable Strategy. Harvard Business Review, 91(5), 50-60.

The post 情報価値の再分配モデル first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
/information_value_redistribution_ja/feed/ 0
人間はなぜ険しい山、砂漠、氷河を見て感動するのか? /%e4%ba%ba%e9%96%93%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%99%ba%e3%81%97%e3%81%84%e5%b1%b1%e3%80%81%e7%a0%82%e6%bc%a0%e3%80%81%e6%b0%b7%e6%b2%b3%e3%82%92%e8%a6%8b%e3%81%a6%e6%84%9f%e5%8b%95%e3%81%99%e3%82%8b/ /%e4%ba%ba%e9%96%93%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%99%ba%e3%81%97%e3%81%84%e5%b1%b1%e3%80%81%e7%a0%82%e6%bc%a0%e3%80%81%e6%b0%b7%e6%b2%b3%e3%82%92%e8%a6%8b%e3%81%a6%e6%84%9f%e5%8b%95%e3%81%99%e3%82%8b/#respond Sun, 20 Aug 2017 15:57:07 +0000 /j-phoenix.com/?p=712 筆者は山登りが趣味で、北アルプスなど学生のときよく登った。 先日も北陸の白山という山に登ったが、その時の非日常的な絶景は目に焼き付いて忘れられない。 また、昨年はドバイにいったが、そのとき、延々と続く砂漠の景色に感動した […]

The post 人間はなぜ険しい山、砂漠、氷河を見て感動するのか? first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
筆者は山登りが趣味で、北アルプスなど学生のときよく登った。

先日も北陸の白山という山に登ったが、その時の非日常的な絶景は目に焼き付いて忘れられない。

また、昨年はドバイにいったが、そのとき、延々と続く砂漠の景色に感動した。

非常に昔のことだが、学生のときにマッターホルンの氷河を見てやはり感動した。

 

なぜ人間は、非日常的な絶景、荒々しい山岳地帯、
砂漠、氷河などの風景を見て感動するのであろうか?

 

感動するということはドーパミンなどの成功報酬系のホルモンが脳内に分泌されることに他ならない。

ドーパミンは、生物にとって種の繁栄や身の安全を守るための行動を促すために分泌されると考えらる。

 

しかし、荒々しい山岳地帯、砂漠、氷河など、人間が生きていくには厳しいところばかりである。

それを観て感動することになんの意味があるのであろうか?

 

もしかしたら、それがホモサピエンスをここまで繁栄させた原動力ではないか?

ホモサピエンスは、アフリカで誕生してわずか数万年で、ほとんどの大陸に進出して生存圏を拡大した。

 

おそらくその時に、生きていくには困難な、山岳地帯、砂漠、氷河を超えていく必要もあっただろう。

 

そのような風景を見て感動することが原動力となり「もっといろんな世界、もっと見たこともない風景を見たい」という
感動に浸りたいがために、ホモサピエンスは世界に進出していったのではないか?

 

ホモサピエンス以外にも多様な人類はいたが、結局ホモサピエンス以外は、淘汰された。

 

ホモサピエンスの「もっと新しい世界を見たい。もっと新しい風景を見たい」
という欲望が、世界中に人類を進出させて、多少の天変地異では絶滅せずに、
ここまで人類を繁栄させたのではないか?

 

ひょっとしてそれがホモサピエンスと他の人類の差になったのではないか?

険しい山岳地帯を見て感動しない人類は、あえて冒険を試みず特定の安住の地にふみとどまっていた場合、
急な天変地異、例えば破局噴火などあえば滅びてしまっただろう。

 

ホモサピエンスは世界中にちらばったため、多少滅びても生き延びる確率がはるかに高いだろう。

 

以上を考えれば、風景を見て感動するのは、生物学的に見て生存圏の拡大という視点で意味のあることではないだろうか?

 

おそらく人類がもっとも感動するのは、そう考えると「宇宙」ということになろう。

通常は脳の中にある記憶を比較して「感動する」というデータベースと一致させて、それが一致すればドーパミンがでてくる
ということが考えられる。

宇宙だけは、地球上の生物で見たことがない風景であり、データベースを呼び起こして
感動するということは考えられない。

宇宙はまさに究極の「見たこともない風景」である。

 

だから、宇宙を見ると感動も半端ないのであろう。

The post 人間はなぜ険しい山、砂漠、氷河を見て感動するのか? first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
/%e4%ba%ba%e9%96%93%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%99%ba%e3%81%97%e3%81%84%e5%b1%b1%e3%80%81%e7%a0%82%e6%bc%a0%e3%80%81%e6%b0%b7%e6%b2%b3%e3%82%92%e8%a6%8b%e3%81%a6%e6%84%9f%e5%8b%95%e3%81%99%e3%82%8b/feed/ 0
A. D Works Co., Ltd. 3250 JASDAQ Analyst /a-d-works-co-ltd-3250-jasdaq-analyst/ /a-d-works-co-ltd-3250-jasdaq-analyst/#respond Sat, 08 Jul 2017 02:31:38 +0000 http://localhost:8888/JPR/?p=16 Focusing on Properties for High-net-worth Investors in the Tokyo Area Providing a one-stop solution focused on […]

The post A. D Works Co., Ltd. 3250 JASDAQ Analyst first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
Focusing on Properties for High-net-worth Investors in the Tokyo Area

Providing a one-stop solution focused on properties for the wealthy class
A. D. Works Co., Ltd. began a dyeing business in 1886. A.D.W. began the
Property Division in 1970, making Property its sole business in 1975. After the
Lehman Shock, the company specialized in purchasing used apartment blocks for
less than 300 million yen and selling them to high-net-worth investors after
increasing their value by repairing, lowering vacancy rates, and making the
properties compliant with relevant laws. The company also provides “one-stop”
management and a variety of consulting services. The company has ties with
external agencies in purchasing and sales. The highlights of their business model
are (1) the investors receive quick cash income because apartment trading does
not dry out even in times of recession, and (2) the investors can increase their
financial stability by receiving income from rent of the inventory properties. The
business model is not easily affected by economic conditions, therefore enabling a
stable business expansion.

The Blue Ocean type business is being developed, and provides potential
While most properties in this category are traded directly between private
investors and small property dealers, A.D.W. provides high quality and
differentiated “one-stop solutions” utilizing its reliability, financial strength,
information management, mobility and manpower as a listed company. The
company is already developing the “Blue Ocean type market” without much
competition. However, the company only established its business model in the last
few years and the sales are around 10 billion yen. The company is not fully
utilizing the advantages of their position yet, and has potential for more business
expansion, improvement of profit rate and stabilization of its business
performance.

The keys are higher profit rate, performance stability and money-raising ability
There is enough potential for A.D.W. considering there are 12 trillion yen worth of
privately owned property stock in the Tokyo area (from our data). The company
operates a Blue Ocean type business which has high growth potential and
provides differentiated customer value. The keys for higher profit are (1)
improvement of profit rate and business performance stability by expanding its
business and (2) increasing the fund to purchase more properties. It is highly
important for the company’s future to improve business performance using the
money from last year’s Rights Offering effectively, and successfully obtain larger
funds from their shareholders.

AdworksReport

The post A. D Works Co., Ltd. 3250 JASDAQ Analyst first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
/a-d-works-co-ltd-3250-jasdaq-analyst/feed/ 0
予想外なDeNAのつまづき:Yahooモバゲーで問題続出:内部統制にほころびはないのか? /%e4%ba%88%e6%83%b3%e5%a4%96%e3%81%aadena%e3%81%ae%e3%81%a4%e3%81%be%e3%81%a5%e3%81%8d%ef%bc%9ayahoo%e3%83%a2%e3%83%90%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%81%a7%e5%95%8f%e9%a1%8c%e7%b6%9a%e5%87%ba%ef%bc%9a%e5%86%85/ /%e4%ba%88%e6%83%b3%e5%a4%96%e3%81%aadena%e3%81%ae%e3%81%a4%e3%81%be%e3%81%a5%e3%81%8d%ef%bc%9ayahoo%e3%83%a2%e3%83%90%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%81%a7%e5%95%8f%e9%a1%8c%e7%b6%9a%e5%87%ba%ef%bc%9a%e5%86%85/#respond Sat, 08 Jul 2017 01:11:30 +0000 http://localhost:8888/JPR/?p=14 ヤフーとDeNAが組んで、華々しくSNSとポータルサイトの最強のコンビを目指すとの報道は記憶に新しい。しかし、ベータ版が9月21日にリリースされて以降問題が続出しているようである。 本日、現在は以下のようなメッセージがホ […]

The post 予想外なDeNAのつまづき:Yahooモバゲーで問題続出:内部統制にほころびはないのか? first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
ヤフーとDeNAが組んで、華々しくSNSとポータルサイトの最強のコンビを目指すとの報道は記憶に新しい。しかし、ベータ版が9月21日にリリースされて以降問題が続出しているようである。

本日、現在は以下のようなメッセージがホームページで掲載されている。

2010年9月22日12時50分~9月23日21時30分の間に発生していた障害
について、再発防止措置と影響範囲の特定が完了しましたので、メンテナンスを終了しサービスを再開いたしました。今回の障害と長らくのメンテナンス作業により、お客様には、ご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。

障害の原因および再発防止について

ID登録処理時における誤ったシステム設定により、入会前のお客様に一時的に付与する仮IDがごく稀に重複してしまうことがあり、本障害が発生いたしました。対策として、この仮IDが重複することがないようにシステムの改修を行いました。また、携帯電話を用いる全ての入会経路でのID紐付け作業において認証コードの入力作業を新たに必須とするなど、認証処理に改修を加えました。」

あっさりと書いているが、よく考えてみると深刻な問題をはらんでいるリスクがある。

また、10月1日に正式にオープンというわりには、特にプレスリリースもなく、どこか妙な感じがする。

ID重複というと、個人情報漏洩である。

個人情報漏洩といえば、ものすごい勢いでマスコミで騒がれることがあるが、今回は、全くマスコミも取り上げる気配がない。DeNAはものすごい広告料をだしているから、マスコミもあまり報道できないのであろうか?Yahooはマスコミと親密だから特に報道されないのだろうか?とても不思議に思う。

企業戦略的な観点からいうと、今回の件は、戦略を変えて外部ネットワークを強化しようとしたときに起こる典型的な問題と捉えることができる。ミクシィも内製の方針を転換して、オープンアプリ化したときに、外部業者に多くの資金が流出し、会員数は伸びたものの、利益は下がったため株価が大幅に下がった。

外部ネットワークの強化を行うときには、常にリスクが顕在化しがちである。最新の注意を払ってマネジメントしなければならないが、全て防ぐのは不可能であろう。

ミクシィについては、想定内のことで、最初からそううまくはいかないというレベルの問題であるといえる。いわば経営者から見ればコントローラブルなリスクであったといえる。

しかし、DeNAの場合は、個人情報漏洩というやってはいけないミスをおこしてしまったので、問題の深刻さはミクシィよりも大きいといえる。アンコントローラブルなリスクが発生してしまったといえる。

DeNAについては、また、経営リソースの観点から見れば、技術的な脆弱性が露呈したことになる。これまで技術力の高さがDeNAの強みであると思っていたが、考えを変えなければならないのであろうか?

現在起きている問題がどの程度深刻なのかわからないが、ミスというものは氷山の一角であることが多い。

憶測でしかないが、あまりに急速な拡大の中で、技術リソースが脆弱になり、経営の目が届きにくくなり、内部統制にほころびが起きているのではないかと思える。

これまでDeNAは急速なPVの伸びに対しても大きな問題を抱えることなく、売上を伸ばしてきた。しかし、さすがに今回はうまくいかなったのだろうか?

内部統制の脆弱性が広がり、さらなる問題の拡大につながるのか、それともきちっと統制が効いて問題なく成長できるのか、今後1-2ヶ月の動きを注目していきたい。

The post 予想外なDeNAのつまづき:Yahooモバゲーで問題続出:内部統制にほころびはないのか? first appeared on ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社 (JPR).]]>
/%e4%ba%88%e6%83%b3%e5%a4%96%e3%81%aadena%e3%81%ae%e3%81%a4%e3%81%be%e3%81%a5%e3%81%8d%ef%bc%9ayahoo%e3%83%a2%e3%83%90%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%81%a7%e5%95%8f%e9%a1%8c%e7%b6%9a%e5%87%ba%ef%bc%9a%e5%86%85/feed/ 0